皆さんの周りにいる「異才予備軍」をご紹介下さい。

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今年は、ひとりでも多くの「異才予備軍」と出会いたいと、考えています。

こんにちは、障害を能力に変える環境づくりプロデューサーの齊藤直です。

僕が、このブログを通してやりたいと考えているのは、「障害を能力に変える環境づくり」です。

そのために、実は今、数名に特化して、発達障害児者の方のスペック(能力)の分析をしています。

発達障害児者の方のスペック(能力)とは、例えば、

・記憶力
・模写能力
・観察能力

等々です。
 

僕は、彼・彼女等のこうした能力を「既存の産業で使える(高評化してもらえる)形」に変え、「その能力でできること」を、社会に発信していきたいと考えています。

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そこで、皆さんにお伺いです。

皆さんの周りにも、凄い能力を持っていながらも、その能力を発揮できていない、発揮する環境がないアスペルガー、発達障害、自閉症児者は、いますか?

もし、そのような方がいましたら、是非ご紹介下さい。

今年は、ひとりでも多くの「異才予備軍」と出会いたいと、考えています。

 
「障害」は環境を変えると「能力」になる!
No Adaptive, No Life.

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あのトモナオ君にお会いしてきました!

パズル目隠し001

今年は、日本全国に伺います!

こんにちは、障害を能力に変える環境づくりプロデューサーの齊藤直です。

2日間に亘ってお届けしました、「DO-IT Japan シンポジウムレポート」は、いかがでしたでしょうか?

まだの方は、是非読んでみてくださいね。

DO-IT Japan シンポジウムレポート:その1
DO-IT Japan シンポジウムレポート:その2
 

実は、今回、僕がこのシンポジウムに参加したのには、裏の理由があります。

その裏理由とは・・・トモナオ君に会うためでした!

パズル目隠し001

トモナオ君については、一度こちらでご紹介しましたね。

実はその後、トモナオ君のお母様とfacebookで繋がることができ、トモナオ君がDO-IT Japan に参加することを聞いたので、こんなチャンスは無いと、シンポジウム参加を決めました。^^

シンポジウム当日は、トモナオ君は疲れきっていたので、ゆっくりと話しはできませんでしたが、お母様とは、お話しをさせていただくことができました。
 

今年の後半戦は、僕が日本全国をどんどん動いて、異才一人ひとりにインタビューをしていきたいと考えています。

 
「障害」は環境を変えると「能力」になる!
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DO-IT Japan シンポジウムレポート:その2

screenshot

「障害を能力に変える環境づくりシンポジウム」を開催することができたら楽しいだろうな

こんにちは、障害を能力に変える環境づくりプロデューサーの齊藤直です。

今日は、先日参加してみました DO-IT Japan シンポジウムの参加レポート第2弾をお届けします。

写真 2

第1弾レポートはこちらから
 

このシンポジウムを通して考えたこと

今回、DO-IT Japanシンポジウムにでて考えたことが4つあります。

1つ目は、「学び方を変えなければやっていけない現実が、今足元にある」です。

DO-IT Japan では、障害のあるスカラーをはじめとする、障害児者の学習環境の改善・向上を1つのキーワードとしていますが、「学び方って障害の有無にかかわらず変えないともう限界だよな」と、感じました。

今回のシンポジウムでは、

・文章の読み上げ
・ノートの取り方
・本を読むこと

についても、研究報告や事例報告が数多く行われていましたが、これらって、障害児者だけの問題ではなく、健常者にとっても重要な事だと思います。

例えば、僕。

僕は日々、音学習で学びを深め、マインドマップで思考をまとめ、フォトリーディングを用いて本を多読しています。

これらは全て、大人になってから、各専門のセミナー等に参加し、自分で身につけた学び方です。

僕は、これらの学び方を見につけてから、インプット力が何倍にも加速、学ぶことが本当に楽しくなりました。

大人だって、こうやって新な学び方を身につけるからこそ、学びや思考を加速できるんです。

だもん、脳が柔軟な子どもたちが、「学び方の制限」を受けている場合じゃ、ないですよね。

日本の教育環境で「学び方の制限を外すだけ」で、偏差値がぶっとぶ子ども、発明に才を見出す子どもが多発するのではないかと、僕は考えています。
 

2つ目は、「このペースだと、普通の天才はもちろん、今は障害者という枠の中にいる異才も、どんどん世界に取られてしまう」です。

僕は、

・異才が埋もれるのを見て見ぬふりはしたくない!
・環境を変えれば障害を能力として活用できる人材を救いたい!

という思いで、このブログを書き始めました。

そして、今回 DO-IT Japan のシンポジウムに出て、この思いは更に強くなりました。

例えば、スポーツを例にするとわかりやすいのですが、野球では、日本球界で力をつけた選手が、メジャーに移籍し、サッカーでは、Jリーグで力をつけた選手が、ヨーロッパを始め、世界の名門クラブチームへ移籍をしますよね。

あれって、いろいろな理由があるでしょうが、その理由の真ん中にある理由は、「メジャーや世界のクラブチームが、自分の価値を最大限に引き伸ばし、評価してくれるから」ですよね。

これ、教育環境も同じだと思うんです。

今の日本には、障害の有無にかかわらず、子どもたち一人ひとりの能力を最大限に引き伸ばし、それを評価するシステムがありませんよね。

そのため、このまま行くと「いいところまで来た天才・異才」は、今後どんどん海外の大学や研究所にスカウティングされてしまうと、思います。

それが悪いこととは決して思いませんが、折角なら、日本国内で、子どもたち一人ひとりの能力を最大限に伸ばし、能力を最大限の伸ばした彼ら・彼女らには、日本から、そのパフォーマンスを発揮してほしいなと思います。
 

3つ目は、「ハードは最大公約数、学習は最小公倍数がちょうどいい」です。

ハードについては、僕が講演等でよくお話をすることなのですが、例えば、バリアフリーな施設をつくろうとした場合、

・視覚障害者
・車椅子利用者
・聴覚障害者
・知的障害者
・精神障害者

に併せて施設をつくろうとすると、あれもこれも付いて、わけのわからない施設になり、また、施工費は莫大になります。

にも関わらず、社会は、こういう施設をつくろうとするので、仕上がった施設は、障害者からしても、健常者からしても、「異様に使いにくい施設」になっていることが、少なくありません。

そこで僕が提案しているのは、「バリアフリーは最大公約数にしましょう」ということ。

screenshot

万人にとって必要なものを、あれもこれもつける「最小公倍数的思考」でつくる施設は、それをつくれる人(組織)を限定するばかりか、上記の通り、仕上がったとしても、その施設は使い勝手がいいものとは言えません。

これに対し、「最大公約数的思考」で作られた施設は、各々にとって100%いいとはいえないものの、万人が使うことができる施設で、且つ、安価にできるので、それをつくれる人(組織)を限定しません。

その為、僕は、「バリアフリーは最大公約数にしましょう」というお話しをしています。

一方、今回の DO-IT Japan シンポジウムに参加して、学習においては「最小公倍数的思考」がいいなって、思いました。

どういう意味かというと、テクノロジーがこれだけ進んだ時代、障害者も健常者も、既存の学習方法、試験方法にとらわれず、「能力の本質をしっかり引き出すことのできる学習」をしたほうがいいと思うのです。

障害者も健常者も、

・読むのが得意な人は、読む学習をすればいい
・聞くのが得意な人は、音学習をすればいい
・書くのが得意な人は、各学習をすればいい
・描写が得意な人は、絵と色で学習をすればいい
・iPadを使ったほうが学びやすい人は、iPadを使って学習をすればいい

と思うんですよね。

中邑教授もおっしゃっていたことですが、「テストに着目をするのではなく、学びの本質に着目しようよ!」ということです。

視点を学びの本質に変えると、テストの評価システムも変えなくてはいけなくなると思いますが、テストでどう評価するかは・・・教育者が必死のパッチで考えればいいことですよね。
 

4つ目は、「大人よ、教育よ、もっと多様性を重視しろ、アダプティブであれ!」です。

僕を含めた、日本の大人。

それから、日本の教育に携わる人間・環境は、「もっと多様性を重視し、アダプティブに思考、言動ができるようにならないと!」と、強く思いました。

第1弾レポートでもお伝えした「ダイバーシティー」という言葉ですが、この言葉は、障害者を取り巻く環境では、ここ最近、よく使われます。

ダイバーシティーとは、直訳すると「幅広く性質の異なるものが存在すること」という意味ですが、そもそも「健常者」と言われるグループに入る私達も、各々が性質の異なるもの、つまり、「異質」ですよね。

歴史を振り返るとよく分かるのですが、今日の文化・文明は、この異質と異質がぶつかり、摩擦が起きてきたからこそ、今日まで発展してきたんです。

であるならば、

・障害がある
・数が数えられない
・文章が読めない
・目が見えにくい
・理解がしにくい

という、「実はどうでもいい第一ハードル」を、いつまでも「異質」と捉えているのではなく、越えにくいハードルがあったら、そのハードルはとりあえず横にどかしておいて、まずはゴールをしてみる。

教育に言い換えると、テストは後回しにして、身につけた学力・知力で、「何ができるか」に着目し、仕事に結びつけてみる。

ということが、今求められていることだと、切に感じました。
 

最後に

今回、初めてこういうシンポジウムに参加しましたが、感想を一言で言うと、「想像以上に面白かった」です。

よくよく考えると、こういう「勉強会」には、これまで参加したことが無いかもしれません。

強いて言えば「学会」がそれに値するかもしれませんが、学会と今回のシンポジウムでは「発言の自由さ」が異なりました。

発言を自由に交わすことができたシンポジウムでは、「そこから生まれるもの」が沢山あったように思います。

ということで、将来は、このブログや、このブログから派生したfaecebookグループメンバーをが中心になった、「障害を能力に変える環境づくりシンポジウム」を開催することができたら楽しいだろうなと、考えました。

まずは、このブログ・facebookグループに関わるメンバーが500人になったら、リアルでみんなが集える場をつくりたいと思います!

 
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DO-IT Japan シンポジウムに参加してきました!

写真 1

キーワードは、「コントロール」「学習」「ダイバーシティー」

こんにちは、障害を能力に変える環境づくりプロデューサーの齊藤直です。

今日は、先日参加してみました DO-IT Japan シンポジウムの参加レポートをお届けします。

写真 2
 

参加の経緯

今回、ある方に DO-IT Japan をご紹介いただき、この活動を初めて知ったのですが、サイトを見て1秒で参加を決めました。

その時、それが何かがは具体的にわかりませんでしたが、何かが「ビビッ!」っときて、参加を決めた、そんな感じでした。
 

DO-IT Japan シンポジウムメンバー

当日は、東京大学先端科学技術研究センターの中邑教授をはじめ、同センターの近藤准教授、巖淵准教授、平林特任助教、新谷学術支援専門職員が登壇。

またそこに、

・DO-IT Japanスカラー(小中学生)
・DO-IT Japan保護者

が加わって、有意義なシンポジウムが開催されました。

当日は、4時間を超えるシンポジウムでした。

僕は、4時間の講義をすることはよくあるものの、4時間、人の話を聞いた経験はあまりないため(笑)、当初は「4時間も座っていられるかな?」と思っていましたが、気がつけば、あっという間の4時間で、終始夢中になって、みなさんのお話を聞いていました。
 

キーワード

この日のシンポジウムには、複数のキーワードがありましたが、特に僕が気になったキーワードは、

・コントロール(自分で)
・学習(受験、進学)
・ダイバーシティー(多様性)

の3つでした。

簡単に解説をしましね。
 

・コントロール(自分で)

コントロールというキーワードについては、

・自分で動く
・自分で回答する
・自分で学び、進学する

ということについて、活発な意見が飛び交っていました。

・学習(受験、進学)

これは、 DO-IT Japan のメインテーマと言えるでしょうが、「何を学ぶか」ではなく「どのように学び、進学をするか」ということについて、沢山の研究報告が行われていました。

・ダイバーシティー(多様性)

ダイバーシティーとは、直訳すると「幅広く性質の異なるものが存在すること」という意味です。

インクルージョン教育でも多く使われる言葉が「ダイバーシティー」

この日も、各テーマのところどころでこの言葉が使われていました。
 

アダプティブな発想だなと思ったこと

シンポジウムでは、沢山のお話し・研究結果を聞くことができましたが、中でも「それってアダプティブ思考だよね!」と思ったことがあります。

それは、「漢字が書けなければワープロでいいよね」という話。

こちらでも書きましたが、読み書きそろばんは大切。

しかし、PCやタブレットが普及し、一人1台どころか、一人2台3台の所有が当たり前のこの時代、究極「読み方」を知っていれば、例え「書けなくても」困りません。

現に、僕もあなたも、毎日の生活で、携帯の変換機能を、漢和辞典代わりに使っていますよね。

ちなみに、「漢字が書けなければワープロでいいよね」というお話しの『理由』がとても面白かったです。

その理由とは、

試験のために、100回書いて、必死で覚えて、1か月後に忘れていたのでは何ら意味が無いから

というものでした。

確かに!
 

非常に面白いと思ったこと

今回のシンポジウムで、非常に面白いなーと思ったことが2つあります。

1つ目は、中邑教授がおっしゃっていた、「そもそも、学びの本質とテストで求めていることが不一致である」ということ。

東京大学の、中でも、先端科学技術研究センターの教授が「学びの本質とテストで求めていることが不一致である」とズバリ発言。

また、その不一致を修正させるために、DO-IT Japan の活動をされているという現実が、面白いなと思いました。

でも、そう言われてみると、学びの本質とテストで求めていることって、小学1年生のときから「不一致の積み重ね」ですよね。

日本のテストは、どう考えたかは問題ではなく、正解か不正解かが問われます。

また、学校の試験はもとより、資格試験も、「記憶力」と「再現力」があれば、常に満点が狙えますからね。

2つ目に面白いなと思ったことは、「ディスクレシアの DO-IT Japanスカラーがアマチュア無線の試験に合格した」という話。

このスカラーは、ディスクレシア(文章が読めない)ので、当然、アマチュア無線の試験問題も、読めません。

でも彼は、アマチュア無線4級の試験に合格したんです。

さて問題。

このスカラーは、どのようにアマチュア無線4級の試験を受けたと思いますか?

その答えは、「問題文と回答の丸暗記」です。

また、この丸暗記のやり方がユニークで、

左から何番目に●●という文字がある設問は、左から何番目に●●という文字がある回答が正解

という覚え方をしたそうです。

もはや、文章なんて、何の意味も果たしていません。(笑)

にも関わらず、このスカラーは、アマチュア無線4級の試験に見事合格。

これって、凄すぎる笑い話ですよね。
 

このシンポジウムを通して考えたこと

今回、DO-IT Japanシンポジウムにでて考えたことが4つあります。

あ、あまりにも記事が長くなるので、この4つについては、明日以降に書きますね。

 
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アズ直子さんインタビューレポート:その3

写真(2)

マインドマップは多重知性

こんにちは、障害を能力に変える環境づくりプロデューサーの齊藤直です。

先日、「アスペルガーですが、妻で母で社長です。」の著者、アズ直子さんにお会いして、インタビューをさせていただきました。

写真
 

今日は、インタビュー3/3回目として、

・アスペルガーに適したノート術
・今の仕事をしていなかったらやっていたであろう仕事

について、インタビュー内容をお伝えします。
 

アスペルガーに適したノート術

直子さんは、ご著書で

「マインドマップに出会って、人生が大きく転機した。」
「マインドマップが恐ろしく私にフィットする。」

と書かれていましたが、マインドマップに出会う前は、どのように心・脳内の整理をされたのですか?と伺ったところ、

マインドマップに出会うまでは、本当に脳内整理が上手にできませんでした。

ですから、マインドマップに出会ってからは、日々やることも、全てマインドマップに書いています。

毎日使っているんですよ。ほら、こんな具合に。

と、直子さんのマインドマップノートを見せてくださいました。

実は、僕もマインドマッパー(マインドマップを使う人)なんです。

日々の仕事で、マインドマップを使わない日は無いと言っても過言ではないくらい、マインドマップを愛用しています。

そこで、マインドマップについて、少し突っ込んだ質問もしてみました。

例えば、

「マインドマップは、セントラルイメージを書き、ブランチを伸ばしながら枝葉を広げていきますよね。」

「直子さんも、そのようなスタンダード手法で、マインドマップを書かれているのですか?」

と伺ったところ、

そういう書き方も、もちろんします。

でも、例えば、「今日は3つのことをやろう」と思った場合、セントラルイメージは適当に書いてしまい、またブランチを先に3本伸ばしてしまいます。

そうすると、ブランチだけ伸びた「空欄のある」マインドマップができますよね。

この空欄つきマインドマップを眺めて、空欄に何を入れるべきか考えながら、マインドマップを完成させる。

という使い方もします。

と、お話くださいました。

また、なぜマインドマップが直子さんには適していたのですか?と伺ったところ、

マインドマップは、多重知性ですよね。

例えば、数字がダメでも絵と文字がかければ、マインドマップは使えます。

また、絵が書けなくても、文字と数字が書ければ、マインドマップは使えます。

マインドマップは、「●●ができなければ使えない」という要素が少ないので、とても使いやすいんです。

また、マインドマップは、知覚、色、音、文字を1枚のマップの中に描けるので、必要なことを覚えやすく、また整理しやすいんですよね。

と、お話くださいました。

ちなみに、僕はPCやiPadアプリケーションを使って、マインドマップを作ることも往々にしてあるのですが、直子さんは、必ず手書きで書かれるとのこと。

その理由は、それ以外の仕事が全てPCなので、マッピングはアナログにしているとのことでした。
 

今の仕事をしていなかったらやっていたであろう仕事

続いて、「今のお仕事をしていなかったら、やっていたであろうお仕事はありますか?」と伺ったところ、

実際に経験もある「介護職」ですね。

と、ズバリお答えくださいました。

その理由を聞いてみると、

介護職って、臨機応変さが求められるように思われるかもしれませんが、実は逆で、朝から晩まで「やること」と「その手順」が、決まっているんですよ。

だから、とても働きやすいんです。

また、バイスティックの7原則(相談援助技術の基本)というものがあるので、現場での行動、判断がしやすいんですね。

と、お話しを下さいました。

これは、介護職に就いていない僕からすると、とても以外な答えでした。

また逆に、「やること」と「その手順」が明確であればあるほど、直子さんをはじめとする、アスペルガーの方には、働きやすい環境なんだなということを、改めて理解するうことができました。
 

さて、あっという間でしたが、3日に亘ってお届けしました、「アスペルガーですが、妻で母で社長です。」の著者、アズ直子さんへのインタビューレポートは、いかがでしたでしょうか。

アズ直子さんについて、もっと詳しく知りたい方は、アズ直子さんの公式サイトを、ご覧になってみてください。
 

直子さん、お忙しい中、沢山のお話をお聞かせ下さいまして、本当にありがとうございました。!

この場を借りまして、心より感謝申し上げます。

写真(2)
(直子さんからサインを頂きました!)

アズ直子さんへのインタビューその1はこちらから
アズ直子さんへのインタビューその2はこちらから

 
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アズ直子さんインタビューレポート:その2

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生活の工夫、他者に手伝ってもらうこと、仲間

こんにちは、障害を能力に変える環境づくりプロデューサーの齊藤直です。

先日、「アスペルガーですが、妻で母で社長です。」の著者、アズ直子さんにお会いして、インタビューをさせていただきました。

写真
 

今日は、インタビュー2/3回目として、

・アズ直子さんの生活の工夫
・他者に手伝ってもらうこと
・アズ直子さんをサポートしてくれる仲間

について、インタビュー内容をお伝えします。
 

アズ直子さんの生活の工夫

直子さんは、ご著書で

「片付けが苦手で服がたためない。だから、服はハンガーにかけたまましまえるようにしている。」

と書かれていましたが、服を畳んでしまうことと、服をハンガーに掛けたまましまうことには、大きな差があるのですか?と伺ったところ、

服をハンガーに掛けたまましまえると、「畳む」というアクションがなくなりますよね。

これは、私にとって非常に大きなことなんです。

また、

服をハンガーに掛けたまましまえると、どの服の使用頻度が高く、どの服は使用頻度が少ないのかが一目瞭然なので、服を整理しやすいんです。

とのことでした。

直子さんは、洋服のしまい方にはじまり、ご自身が生活しやすくなる工夫は、今でも積極的に考案、取り組まれているとのことでした。
 

他者に手伝ってもらうこと

ご著書では、洋服選びなどは、専門の方に依頼してお願いしているというお話しをされていましたが、この他に他者にお手伝いをお願いしていることはありますか?と伺ったところ、

仕事上では、

・経理
・スケジューリング
・身だしなみ(洋服選び等)
・肉体労働

を、他者にお願いしているとのことでした。

肉体労働については、

アスペルガーのひとは、前頭葉がずっと働いているんです。

その為、肉体疲労が激しいので、肉体労働は可能な限り、他者にお願いするようにしています。

というお話しが、とても興味深かったです。
 

アズ直子さんをサポートしてくれる仲間

それら、直子さんをサポートは、どんな方にお願いすることが多いのですか?

と伺ってみると、

肉体的な指示出しが上手な方が多いです。

ですから、実は、体育系出身者の方がとても多いんですよ。

齊藤さんはよくお分かりかと思いますが、スポーツ指導って、肉体的な指示出しが大事ですよね。

肉体的な指示出しが上手なことは、アスペルガーにとって、とても有難いことなんです。

ですから、きっと、齊藤さんも、アスペルガーへの指示(支援)が上手だと思いますよ。

とお話し下さいました。

これには、驚くとともに、体育・スポーツ人に適した仕事が、新に1つ見つかった気がしました。

体育大学出身の僕としては、体育人は運動能力しか取り柄が無いと思っていたので、直子さんのこのお話しには、正直、興奮しました!
 

最終回となる次回は、

・アスペルガーに適したノート術
・今の仕事をしていなかったらやっていたであろう仕事

についての、インタビュー内容をお伝えします。

 
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8月8日と15日は「子どもバリバラ」

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学校をデザインするプロジェクト:教育は今が変えどきだと思う

こんにちは、障害を能力に変える環境づくりプロデューサーの齊藤直です。

NHKで放送されている「バリバラ」って、ご存じですか?

今日8月8日と、次週8月15日は、「学校をデザインするプロジェクト」と題して、子どもバリバラが放送されます。

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実は、知り合いのお子さんも登場します。^^
 

昨日参加した DO-IT Japan は、まさにそれがテーマでしたが、子どもの教育環境は、今が変えどき!

子どもバリバラは、2週に亘って放送されますので、ご覧になった方は、是非facebookグループの方で、ディスカッションしましょう。

 
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アズ直子さんインタビューレポート:その1

写真

アスペルガー児者の行動特性、ビジネス、過集中についてお話しを伺いました!

こんにちは、障害を能力に変える環境づくりプロデューサーの齊藤直です。

先日、「アスペルガーですが、妻で母で社長です。」の著者、アズ直子さんにお会いして、インタビューをさせていただきました。

写真
 

今日は、インタビュー1/3回目をお届けします。

アズ直子さんのインタビューでは、濃いお話しを沢山伺えましたが、1/3回目の今日は、

・アスペルガー児者の行動特性について
・ビジネスについて
・過集中について
・音過敏について

を、お届けします。
 

アスペルガー児者の行動特性について

今日、子どもも大人も、アスペルガーと診断を受ける人が増えていますが、これについて、直子さんの目からはどのように見えますか?

と伺ったところ、

アスペルガーの人の行動特性は、

・生活全般の見直し
・食生活の見直し
・どうやったらうまくできるのかの考慮

によって大きく変わる可能性があります。

 
ということを、お話くださいました。

この件については、直子さんの4冊目の著書「ずっと生きづらかった私だからこそわかる アスペルガーの子の本当の気持ち」にもじっくり書かれていますが、食生活によって行動特性が変化するということに着目したことがなかったので、これはとても興味深い発見でした。

また、食生活によって行動特性が具体的にどのように変わるのか、100人分、1000人分データが見てみたいなと、思いました。
 

ビジネスについて

ご存じの方も多いと思いますが、アズ直子さんは、創業15年の会社を経営する社長さんです。

この事について、「なぜ、会社を経営されようと思われたのですか?」とご質問をしてみました。

この質問に対する直子さんのお答えは、

出産を機に、開業することにしました。

当時は、在宅でできる仕事が少なく、SOHOという言葉が生まれようとしていた時代。

この時代に、在宅でできる仕事は、限られていました。

そんな中、私は、運送業出身で、物流が良くわかっていたので、ネットショップを選択しました。

と、お話くださいました。

また、とても印象的だった直子さんの一言が、

ビジネスって、結果が全てだからフェアなんですよね。

良いものは評価され、良くないものは評価されない。

国籍とか、障害の有無とか関係なくフェアに戦えるもの、それがビジネスです。

というお話しでした。

これには、深く納得しました。
 

過集中について

過集中については、アズ直子さんのご著書全てにかかれていた内容でしたので、特にインタビューしたい内容でした。

まず、過集中は直子さんの中に眠る「天才」ですか?と伺ったところ、答えは逆で、

過集中は、決して天才的なものではなく、事実はその逆。

時間配分度外視、採算度外視で物事に取り組んでしまうので、とても困ることが多いんです。

とのことでした。

また、「過集中をコントロールできるのですか?」という問いに対しての直子さんの回答は「NO」

「コントロール出来ないから大変なんです。過集中をコントロールできたら、それはただのやる気スイッチですよね。」

と言われ、「確かに!」と頷いてしまいました。
 

音過敏

アズ直子さんは、1冊目の著書「アスペルガーですが、 妻で母で社長です。」の中で、

「大学では、爆発的な過集中で中国語に取り組み、奨学金を得て留学まで実現することができた」

と書かれていたので、この中国語マスターも過集中によるものですか?と聞いてみたところ、

中国語の習得については、過集中と言うより音過敏が影響していたと思います。

音過敏があったから、発音の違いや音の高低の違いを、人より早く上手に聞き取ることができたのだと思います。

ちなみに、中国語に興味関心を示したのは、それ以前に、中国に何度か旅行をしていて、中国に興味関心があったからですよ。

アメリカやヨーロッパは、旅費が高く行くのが大変だったので、アジアへ行くことが多かったんです。(笑)

と、お話くださいました。

いやぁ、実際にお話しを伺ってみて、初めて気がつくことが沢山ありました。
 

第2回目となる次回は、

・アズ直子さんの生活の工夫
・他者に手伝ってもらうこと
・アズ直子さんをサポートしてくれる仲間

についての、インタビュー内容をお伝えします。

 
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「アスペルガーですが、妻で母で社長です。」の著者、アズ直子さんにインタビューをしてきました!

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大変お忙しいアズ直子さんが快くお時間を下さいました

こんにちは、障害を能力に変える環境づくりプロデューサーの齊藤直です。

先日、「アスペルガーですが、妻で母で社長です。」の著者、アズ直子さんにお会いして、インタビューをさせていただきました。

写真

アズ直子さんは、ご自身が「アスペルガー」であることを告白され活動をなさっている方で、セミナーや講演会活動で、全国を駆け回っていらっしゃいます。

主な著書は、

アスペルガーですが、 妻で母で社長です。
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アスペルガーですが、ご理解とご協力をお願いいたします。
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「DVD付」 あなたにも起きるフェイスブックで本当にあった奇跡の物語
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ずっと生きづらかった私だからこそわかる アスペルガーの子の「本当の気持ち」
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があり、どれも、大変な読み応えで、且つ、アズ直子さんの感性がぎゅうぎゅうに詰まっています。

そんな、著名で、大変お忙しいアズ直子さんに、厚かましくもインタビューのお願いを申し出たところ、快くお時間を頂戴することができました。

明日以降、3日間に亘って、インタビューの内容をお届けいたしますね。

どうぞ、お楽しみに!

 
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理研:脂肪酸結合タンパク質遺伝子の異常が統合失調症や自閉症を引き起こす可能性を明らかに

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統合失調症や自閉症は「治療」できると良いのか?

こんにちは、障害を能力に変える環境づくりプロデューサーの齊藤直です。

STAP細胞研究で、一躍有名になった『理研』が、脂肪酸結合タンパク質遺伝子の異常が統合失調症や自閉症を引き起こす可能性を明らかにしました。

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この記事によると、

「今後は、どの脂肪酸をどの程度、どのぐらいの期間・時期に摂取すれば症状を軽減できるのかを明らかにすることで、新たな治療法の確立につながると期待できる」

としていますが、僕はこの記事を読んで、「治療して、その結果どうするの?」という疑問を、持ちました。
 

そもそも、これを「治療」というのかどうかという話ですが、それは置いておいて。

仮に、この研究が進み、治療法が確立され、その治療が統合失調症・自閉症児者に行われたとした場合、彼らは、一体どうなるのでしょうか?

・ただの健常者になる?
・認知ができるようになる?
・幻聴・幻覚が見えなくなる?

障害者を取り巻く「健常者」からすると、例えば、統合失調症患者の幻聴・幻覚は無い方がいいかもしれませんが、先日ご紹介した草間彌生さんは、幻聴・幻覚を表現することから、独自のアートを創りだしたと言われています。

この視点で考えると、「障害を取り除く研究」ではなく「障害を活かす研究」こそ進んだら、世界はもっと加速するのになと、僕は考えました。

あなたは、どうお考えですか?

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