障害を能力に変える環境づくりプロデューサーの齊藤直です
今日から、「アスペルガー・発達障害・自閉症児者の障害を能力に変える環境づくり」と題して、このブログをスタートさせようと思います。
障害者スポーツ
僕は、日本体育大学在学中に、全米障害者スポーツセンター(通称:NSCD)に行ったことがきっかけで、障害者スポーツ指導を自身のライフワークとしました。
卒業と同時に、任意団体アダプティブワールドを設立、3年間の任意団体活動を経て、2005年10月にアダプティブワールドをNPO法人化。
以降は、活動フィールドを全国区へ広げ、現在では、
・補助金、助成金を得ずに
・フルタイムスタッフ、アルバイトも複数名雇用し
・年間を通して、障害者スポーツ指導を主事業とする
日本で唯一のNPO法人を運営しています。
アスペルガー・発達障害・自閉症という障害
アダプティブワールドの活動を通して、僕は、何万人もの障害児者と触れ合ってきました。
中でも、アスペルガー・発達障害・自閉症と呼ばれる人々とは、数多くの出会いがあり、活動を共にしてきました。
アスペルガー・発達障害・自閉症と呼ばれる人々の多くが、現代社会においては、弱者・通常の教育や社会生活が行いにくい人と認識され、多くの場合が、健常者と呼ばれる人と、セパレートされた教育・社会生活をさせられています。
しかし、僕は、アスペルガー・発達障害・自閉症と呼ばれる人々でも、社会的にその存在を高く認められ、また、社会(世間)に必要とされている人とも、数多く出会ってきました。
写真は、TEDの講演で有名な、自閉症のテンプル・グランディンさん
世間で名が知られる彼らは、アスペルガー・発達障害・自閉症という障害がありますが、「障害者」ではなく「英雄(ヒーロー)」として、活躍しています。
ある環境の弱者が、ある環境では英雄
一方では、「弱者」と認識されている人が、もう一方では、「英雄」として認識されている。
僕は、この10年間、ずっとこの違和感を、体の奥底で感じていました。
しかし、その違和感が何なのか、言語化も具現化もできませんでした。
どんなに優れた能力でも環境によっては無価値
ある日、僕は「障害」を「障害」とだけ考えていたので、この違和感のゴールが見つからないのだということに、気が付きました。
その時、僕が「どのように考えたのかというと・・・。
「障害」を「能力」と考えたのです。
こう考えた途端、点で散らばっていた全ての違和感が、線で結ばれる感覚を得ました。
「環境」がなければ、全てはゼロ
例えば、大学教授。
大学教授は、研究を専門とし、大学という組織の中にいるから、大学教授なのです。
しかし、大学・研究という環境から外れた瞬間、彼らは、「ただの男性」であり「ただのおじさん」になります。
また、お寿司屋さんもそうです。
お寿司屋さんの大将は、魚やシャリがあって初めてお寿司屋の仕事ができますが、これらがないと、ただ元気のいいおじさんになります。
そう、「能力」とは、それを活かす「環境」があって、はじめて機能するのです。
Adaptive
僕は、障害者スポーツを通じて、アダプティブ(Adaptive)という、キーワードに出会いました。
アダプティブとは、形容詞で、「適合する、適応する、順応性のある」という言葉です。
このアダプティブ、僕たちは形で表すときには、パズルの1ピースを示します。
パズルの1ピースって、これが当てはまる環境にあると、パズルとして機能しますが、その環境がないと・・・どこにも当てはまらない、ただの異物です。
パズルの1ピース=アスペルガー・発達障害・自閉症
このパズルの1ピースって、アスペルガーであり、発達障害であり自閉症だということができますよね。
つまりは、
アスペルガー・発達障害・自閉症と呼ばれる人たちは、その障害を活かす環境さえあれば、その障害は「能力」となり、社会(世間)に必要とされるのです!
生き方をInnovation
これに気がついた時、僕は、アスペルガー・発達障害・自閉症と呼ばれる人たちの障害を「能力」に変える環境づくりを、自らのライフワークにしたいと、強く思いました。
アスペルガー・発達障害・自閉症と呼ばれる人たちの「障害」は、環境を変えることで「能力」となります。
僕は、このブログを通して、アスペルガー・発達障害・自閉症と呼ばれる人を中心とした「障害者」の生き方をInnovationしたいと思います。
「障害」は環境を変えると「能力」になる!
No Adaptive, No Life.